赤い傷跡:引っ掻くと悪化する?肥厚性瘢痕の原因とは

[最終更新日]2016/10/07

肥厚性瘢痕 原因

放っとけば治るだろうと思っていた切り傷が赤く腫れあがって困った事はありませんか。

それは肥厚性瘢痕という傷跡が隆起する症状で、悪化すると痛みやかゆみを引き起こす事になり、そこを引っ掻いて新しい傷を作ってしまう事にも繋がります。

今回はこの肥厚性瘢痕がどのようにしてできるのか、そのメカニズムを中心にご説明いたします。

肥厚性瘢痕の原因とは?

まず肥厚性瘢痕の原因についてなのですが、これに関しては未だにはっきりとはされていません。というのも肥厚性瘢痕は傷が治った後に、皮膚の内部ではまだ傷が治っていないという事になっていて、皮下繊維細胞を過剰に作ってしまう事で隆起する為です。つまり一旦は傷がちゃんと治っているはずなのです。そのため人によって同じ場所に傷ができてもちゃんと治る人と、治った後に肥厚性瘢痕ができる人と違いが出る事があるのです。

これに関しては体質に問題があるのではと考えられていて、ケロイド体質という言葉もありますが、これも未だに原因としては弱いと考えられています。ケロイド体質だと思われる人でも、体の場所によっては肥厚性瘢痕ができない事があるからです。

加えて黒人には多く白人には少ないなどの人種による違いがあったり、また年齢層によっても発生しやすいかどうかの違いがあるようです。小学校高学年から思春期に発生しやすく、大人になると発生しにくいと言われています。

体の場所としては耳や前胸部など体の中心付近で発生しやすく、手や足、また顔や頭などの体の端にある場所では発生しにくいのです。

この様に肥厚性瘢痕が発生する原因を特定するには様々な要因が複雑に絡み合っている点が問題となっているのです。しかしこれらの発生しやすい条件に当てはまる場合には肥厚性瘢痕が発生する可能性が当然高くなるので、自分の傷がどこにあるのか、また自分の年齢や体質を思い返しつつ肥厚性瘢痕の対策を練っておきましょう。

肥厚性瘢痕ができる過程

さて原因こそはっきりと特定はされていませんが、肥厚性瘢痕ができるメカニズム、その過程はほぼ判明しています。

基本的に傷ができるとまず初めに血小板が傷口に集まって血液を固めて止血します。いわゆるかさぶたができるのはこれが原因です。その後で傷ができて死んだ細胞を排除しつつ、傷口を塞ぐための新しい細胞を生み出します。この生み出す細胞には皮下繊維組織以外にも毛細血管も含まれています。これは傷口を塞ぐ細胞を活性化させるための栄養を血液から取るためです。そのため傷ができた直後というのはその周辺が赤くなりやすいのです。

普通の傷なら時間と共に赤みが取れて、色素も沈着して傷跡が目立たなく元通りになります。しかし先ほど傷を修復するために新しく細胞を作るという流れがありましたよね。この原因が不明なのですが、人によってはこの細胞を作る作業が傷口を塞いだ後も続いて、皮膚を盛り上がらせてしまうのです。これが肥厚性瘢痕というわけです。

なので基本的に肥厚性瘢痕の中身は皮下組織細胞などですので、体内に悪いウィルスが入り込んでいるという事はありません単純に体が傷を治す際に頑張りすぎた状態というわけです。

肥厚性瘢痕になると痛みかゆみを伴うこともあり、その際に瘢痕を引っ掻いてしまうとまた新しく傷を作る事になるので、その点だけは特に注意しましょう。

肥厚性瘢痕の診断方法って?

さて赤く腫れあがるというと腫瘍みたいな物を思い浮かべる人がいるかもしれませんよね。腫瘍肥厚性瘢痕全く別物ですが、見た目的にはほとんど差がないため、素人目には判断が付きにくいです。加えて、肥厚性瘢痕と同一視される事も多いケロイドはプロの医師の方でもすぐには判断ができない物なんです。

この肥厚性瘢痕とケロイドに関する診断方法というのは今でも議論が行われるほど似ている症状ですので、とにかく傷跡が隆起している場合には肥厚性瘢痕と判断されることが多いです。一応ケロイドはけがなどの傷の原因がない場合にも発生する事がある、または傷の範囲よりもさらに外側へと拡大するなど症状の出方や進行具合に肥厚性瘢痕との違いがあるため、その点で区別することはできます。傷を作ってもいないのに腫れてきていれば腫瘍の可能性が高まりますし、傷跡の周囲にまで赤みや隆起部分が増えてきた場合にはケロイドの可能性が高まるというわけです。

このように赤く隆起した状態だけでは診断するのが非常に難しいです。しかし治療をする事によってどの症状か判断できるようになってきますので、早い段階で医師の方に診てもらっておくのが1番大事という事になっています。その内治るだろうと楽観的になり過ぎず、1度は診察を受けておくようにしましょう。

どうやって治療するの?

肥厚性瘢痕の治療法に関してですが、軟膏などの塗り薬、ステロイドテープなどの貼り薬に圧迫固定方法手術による切除、レーザーによる除去と非常に多岐に渡っています。しかし一般的に行われる事の多い治療法は圧迫固定方法となります。

患部を圧迫する事で皮下繊維組織の増殖を抑えつつ、塗り薬などでその他の炎症や細胞の除去を促していくのがメインの治療法となります。基本的にはこれで肥厚性瘢痕は治りますが、完全に治るまでには数ヶ月程度の期間がかかる事は覚えておきましょう。

手術による切除はあまり一般的ではありません。というのも肥厚性瘢痕を手術で切除した場合、その手術跡が新しい傷跡となり、そこからまた肥厚性瘢痕が生まれる可能性があるからです。特に肥厚性瘢痕ではなくケロイドの場合は再発性が高まるため、その区別がはっきりとできていない段階ではまず手術をする事はありません。すぐに消したいからと早まって手術をするのもダメですよ。

その代わりに新しく注目されてきているのがレーザー治療です。こちらは皮膚を切開しませんので、新しい傷跡を作る事がほとんどありません。その上傷跡に対して直接効果のあるレーザーを照射するので、これで傷跡が無くなったケースも多いです。ただこちらは少し治療費が高くなる点だけ注意しましょう。

この様に肥厚性瘢痕の治療法はいくつも有り、基本的に完治する傷ですので、もしも赤く隆起している部分がある場合は放置するのではなく適切な処置を行って、綺麗な肌を取り戻しましょう。

>> 治療法についてはこちらもどうぞ

まとめ

  • 肥厚性瘢痕は傷が治った後に、皮膚の内部ではまだ傷が治っていないという事になっていて、皮下繊維細胞を過剰に作ってしまう事で隆起する。
  • 肥厚性瘢痕の中身は皮下組織細胞などで、体内に悪いウィルスが入り込んでいるという事はない。
  • 一般的な治療法である圧迫固定法でも治療には数ヶ月かかる。

 

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