デメリットだらけ?タトゥー(刺青・入れ墨)の植皮手術の実態とは

[最終更新日]2016/06/16

タトゥー 皮膚移植

タトゥー除去手術の方法は、レーザー、切除、削皮、植皮と大きく4つに分けられます。

その中から今回は、皮膚移植の特徴や手術内容についてお話ししたいと思います。

タトゥーの植皮(皮膚移植)手術の特徴とは?

タトゥーの植皮手術とは、タトゥー以外の身体の別の部分から健康な皮膚を採取し、タトゥー部分に植皮するという方法です。

この治療法の最も大きな特徴は、タトゥー部分を丸ごとなくし、新しい皮膚に入れ替えることができるという点にあります。

また、広範囲に渡るタトゥーの除去にも適しており、レーザーで対応することができなかった多色使いのタトゥーも、すべて除去することができるというメリットを持っています。しかしながら、以下のようなデメリットも持ち合わせています。

まず、植皮を行う部分の手術と、移植するために必要な皮膚を、別の部分から採取するための手術が必要となります。つまり、1回の手術で完結することができないということですね。これが植皮手術のいちばんのデメリットであるといえるでしょう。

また、移植のために皮膚を切り取った部分が完全に元の状態に戻ることはほとんどなく、多かれ少なかれ傷跡を残す可能性があるというデメリットもあります。

さらに、移植のために切り取った皮膚とタトゥーがあった部分の周辺の皮膚に色の差が生じている場合には、すぐに馴染むことがなく、不自然な状態がしばらく続くこともあります。

そして、忘れてはならないのが生着率の問題です。植皮手術そのものが成功したとしても、移植した皮膚がきちんと生着するか否かはまた別問題で、万が一移植した皮膚が生着しなかった場合にはそのまま壊死することになり、再手術が必要となることもあります。

するとまた、身体の別の部分から移植するための皮膚を採取する必要がありますので、タトゥー除去治療の中ではリスクが高い方法であると考えることができます。

植皮(皮膚移植)手術の種類って?

タトゥーの植皮は手術は、以下のように分類されています。

タトゥーの植皮手術とは、タトゥー以外の身体の別の部分から健康な皮膚を採取し、タトゥー部分に植皮するという方法ですが、タトゥー部分は以下の2種類のいずれかで処理が行われます。

全層植皮

表皮だけではなく、深い部分の真皮も切り取り、その部分に採取した皮膚を移植する方法で、広い面積のタトゥーに対しては行うことができず、狭い面積のタトゥーのみに対応することができる方法です。

また、この方法は植皮した皮膚の生着率が悪いという欠点があるため、一般的に行われるものではありません。

分層植皮

タトゥー部分の皮膚を薄く削って植皮を行う方法で、全層植皮よりも植皮した皮膚の生着率が良いという特徴を持っています。

この方法は広い面積のタトゥーにも対応することができるため、一般的な植皮手術として扱われています。

また、分層植皮は以下の3種類の方法のいずれかで行われます。

  1. シート植皮―採取した皮膚をそのままタトゥーを切り取った部分に移植する方法で、最も綺麗に仕上がる方法です。
  2. パッチ植皮―パッチワークのようなイメージで、採取した皮膚を細かく切り分けて移植する方法で、シート植皮に次いで仕上がりが綺麗であるという特徴を持っています。
  3. メッシュ植皮―採取した皮膚を特殊な器械でメッシュ状に加工し、タトゥーを切り取った部分に移植する方法です。この方法は3種類の方法の中で最も生着率が高く、メッシュ加工を施すことによって皮膚が伸びるため、採取部分を最小限に食い止めることができるというメリットを持っています。

デメリットと注意点

さまざまなクリニックの地と除去に関する説明を調べていると、「植皮手術でタトゥーを綺麗に消すことができます」という文字が目に飛び込んできます。

確かに、植皮手術はタトゥー部分を切り取って新たな皮膚を貼り付けるわけですから、成功すれば”タトゥーを綺麗に消すことができた”という結果を得ることができます。

ですが、冒頭でも述べていますが、タトゥーの植皮手術にはデメリットやリスクが伴いますので、安易に考えてしまっては危険です。

それでは、植皮手術のデメリットやリスクについて、再度確認しておくことにしましょう。

まず、植皮手術はタトゥー部分だけではなく、別の健康な皮膚を採取する必要があるため、最低でも2カ所の手術が必要であること、そして、植皮部分の皮膚の色だけが不自然な状態に浮いてしまう可能性があること。このようなデメリットがあります。

また、リスクとしては、移植した皮膚が生着する確率は100%ではないため、万が一生着しなかった場合には壊死してしまうため、再手術が必要になるということが挙げられます。

この生着率という部分だけを考えるのであれば、メッシュ植皮が最も適切であると考えることができますが、メッシュ植皮であっても、生着率は100%ではないため、再手術のリスクは伴います。

そして、メッシュ植皮の場合では、完全に生着したとしてもメッシュ状の傷跡が残る可能性があり、これもひとつのリスクであると考えることができます。

クリニックによっては、「メッシュ植皮でできたウロコ状の跡は、数年経てば自然に綺麗に状態に戻ります」というような説明を行っているところもあるようですが、実際には目立たないレベルにまで回復することは非常に稀で、わずかであってもウロコ状の跡が残る確率が高いようです。

タトゥー除去のための植皮手術を希望される方は、クリニックの説明を丸ごと信じてしまうことなく、植皮手術にはさまざまなデメリットやリスクが伴うということも知っておくべきでしょう。

広範囲のタトゥーはどのような治療が向いている?

広範囲のタトゥーを消す手段のひとつとして挙げられるのが植皮手術ですが、これまでご説明してきた通り、植皮手術にはメリットがあるものの、さまざまなデメリットやリスクも伴います。

特に危険なのは、再手術を繰り返さなければならなくなったときでしょう。この場合では、タトゥーだけを消したかったのに、身体の別の部分にもどんどん傷跡ができてしまうことになります。

では、広範囲のタトゥーを消す別の手段にはどのような治療があるのでしょうか?

それは、削皮手術です。

この手術の特徴は、身体の別の部分から皮膚を採取することがないため、タトゥー以外の部分に傷を残す心配がないこと、そして、皮膚を移植するわけではありませんので、生着率の問題や再手術の問題を抱えることがないという点にあります。

また、すべての治療に必要とする期間が、皮膚移植より短いというメリットを持っています。

ただし、削皮手術であってもデメリットやリスクがないわけではありません。削皮手術は”成功すれば”仕上がりが綺麗であるというメリットを持っていますが、これは

あくまでも”成功すれば”の話であって、失敗した場合では大きな傷跡を残すことになります。

植皮手術であっても削皮手術であっても、手術という観点から考えるのであればどちらも同様にリスクを伴うものであると考えることができ、万が一失敗しても、元の状態に戻すことは不可能です。つまり、どちらも”失敗した”では済まされない大きな手術であるということです。

また、これらの手術は医師の知識や技術力などが大きく問われる治療法ですので、まずは安易な気持ちで飛びつかず、さまざまな医師の見解をご自身で確認して、信頼のおける医師に任せることが大切です。

特に、「〇〇を行えばタトゥーを完全に消すことができる」というような謳い文句を掲げているクリニックの場合では、流れ作業的にタトゥーの除去治療を行っているところもあるようですので、ここはあなたが賢く構えて、信頼のおける医師を探し出すところから始めてみましょう。

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