ヤグレーザーによる刺青除去の内容とアフターケア

[最終更新日]2016/11/21

ヤグレーザー

刺青の除去にヤグレーザーが用いられることが多くなっています。

今回は、そのヤグレーザーの特徴や種類、アフターケアやレーザー治療の注意点などについて解説していきます。

ヤグレーザーでの刺青除去の内容

クリニックではヤグレーザーによる刺青の治療がポピュラーになっています。

ヤグレーザーはメラニン色素に反応するレーザーになっていて、これを利用してレーザーの光と熱によって色素沈着を改善していきます。

特にヤグレーザーというのは、脱毛にも使われるものです。それこそ毛の黒い色素に反応して、毛根の発毛組織を破壊するという方式になっています。

このように、色素に反応して作用していくというのが、ヤグレーザーの特徴になっています。

特にヤグレーザーというのは、黒い色素に吸収されて、熱によってその色素を分解する働きがあります。そして、真皮にある色素については、マクロファージによってかさぶたのようになって排出されたり、吸収されたりします。

このようにして、刺青が薄くなっていくわけです。

ヤグレーザーの機械には種類があるの?

ヤグレーザーにも、いくつかの種類があります。

この項目では、その種類について見ていきます。

Qスイッチヤグレーザー

Qスイッチヤグレーザー

Qスイッチヤグレーザーの場合、通常のヤグレーザーよりもナノ秒というとても短い時間で高出力のエネルギーを照射することができます。

そのため、対象部位以外の皮膚に対する刺激を最小限に抑えることができるため、より仕上がりも綺麗になります。

レーザーは波長が長いもののほうがより深部に到達しやすいという特徴があります。

そして、Qスイッチヤグレーザーというのは、特に1064nmとヤグレーザーのなかでも波長が長いものになっています。

そのため、真皮にまで達している刺青の色素を除去するのにも効果を望めます。

黒色の刺青を除去したいということであれば、このQスイッチヤグレーザーが最も適しています

他のヤグレーザーに比べて最も深くまで到達することができるからです。

半波長QスイッチYAGレーザー

特に半波長Qスイッチヤグレーザーは、黒の色素以外にも赤い色素の除去にも効果があります。

赤色を除去したいという場合には、この半波長Qスイッチヤグレーザーを使用することになります

また、刺青が浅く皮膚深くまで達していないと考えられるような場合にも、この半波長QスイッチYAGレーザーが適しています。

半波長QスイッチYAGレーザーは、波長が532nmとQスイッチヤグレーザーに比べて短いです。

そのため、皮膚のなかでもより浅い部分の色素に反応するという特徴があります。皮膚にかかる負担も波長が長いものに比べると少ないので、この短い波長で済むという場合には、そちらのがほうがリスクも少なくていいわけです。

ヤグ以外のQスイッチレーザー

黒の色素と緑の色素にも対応したいという場合には、ヤグ以外のQスイッチレーザーを使用すると効果を見込むことができます

具体的には、Qスイッチルビーレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザーというものがこれにあたります。

この2つのうち、Qスイッチアレキサンドライトレーザーのほうが若干波長が長いために、より深い刺青についてはこちらのQスイッチレーザーを使用して治療にあたることになります。

Qスイッチレーザーは全部で4種類
現在、クリニックにおいて用いられているQスイッチレーザーは、一般的に以上にあげたような4種類となっています。
特に黒の色素の除去には4種類すべてで効果が見込めます。しかし、他の赤色、緑色については、それぞれのレーザーを使い分けていくということになります。

Qスイッチレーザーによる治療は、非常に高速で高出力のために真皮内の色素にピンポイントで対応することができます。

真皮にまで達する刺青の除去には、このQスイッチレーザーによる治療が最も効果的だと考えられています。そのため、レーザー治療はQスイッチレーザーによるものしか扱っていないというクリニックも増えています。

そして今のところ、Qスイッチレーザーは黒、赤、緑の刺青にしか効果を及ぼすことができません

特に赤、緑に対応できるQスイッチレーザーに関しては、波長がQスイッチヤグレーザーに比べると短いために、あまり深くまで作用することができず、効果が薄いです。

レーザー治療の回数が増えてしまったり、場合によっては完全に消えないということも少なくありません。

アフターケアや副作用・注意点

アフターケアについて

レーザー治療後のアフターケアとしては、軟膏やクリームを塗って、治療部位を保湿していくことが大事です。

治療を受けると、色素のある部位周辺が非常に乾燥しやすくなります。ここで保湿をしていないと、色素沈着を起こしてしまったり、ケロイドが発生してしまうことがあります。

特に紫外線対策も重要で、紫外線を浴びるとやはり活性酸素が増加して色素沈着を起こすリスクが高まります。治療部位についてはなるべく日光に当てないようにするという工夫が求められます。

副作用について

合併症
ヤグレーザーの治療には副作用があります。
代表的なのは合併症です。

特にレーザー治療を施した部位が、赤く血が滲んで出血する場合があります。
また、白くなって色が抜けたような状態になることがあります。
これらは、出血や白抜けと呼ばれるレーザー治療による合併症です。

レーザーの出力が高いような場合には、やはり皮膚にかかる負担も大きくなるので、こういった合併症を引き起こすリスクが高まります。

刺青の色素の深さ、範囲などを正確に見極めて、それに対応した適切な出力で治療をしていくことによって、合併症のリスクを抑えることができます。

もちろん、出力は高いほうが効果が出るまでの期間は早まります。
しかし、色素が薄くなる期間が短くても、合併症が発生しているようでは上手な治療とはいえません。
時間がかかっても、合併症のリスクを抑えながら行っていく治療が、刺青の除去については最も理想のスタンスだということができます。

ですので、適切な出力を見極めることができる知識や技術、そして合併症のリスクを考えながら治療にあたってくれるクリニックを選ぶのが大事です。

やけど
特にレーザー治療というのは熱によって刺青の色素を分解していくものです。
そのため、その熱が完全に色素にのみ影響を与えるということは今の技術では難しく、周辺の皮膚にも少なからず影響を及ぼします。
具体的にはやけどの症状を発生させることになります。

そのため、刺青が薄くなっていっても、やけど跡が今度は気になるということもあります。

注意点について

すぐに刺青が消えることはない
ヤグレーザーによる治療を行ったからといって、すぐに刺青が消えるということはありません。
ヤグレーザーというのは、色素を消し去ってしまう治療ではないからです。
そうではなくて、色素を分解する治療です。

分解された色素はすぐに消えるのではなくて、皮膚の中に残存します。
そしてマクロファージという細胞によって徐々に吸収されたり、肌のターンオーバーによって体外に排出されていきます。
これには一定以上の時間がかかりますから、レーザー治療の効果が見えてくるのも、すぐということではなくて月単位の経過観察が必要とされます。

レーザー治療の回数が増えれば効果が出るわけではない
レーザー治療を繰り返し受けていれば、いつかは綺麗さっぱり刺青は消えると考えている人も少なくありません。
しかし、レーザー治療の回数が増えたからといって、そのぶんだけ刺青は薄くなってやがて消えるのかというと、そうではありません。

前項でも述べたように、レーザー治療はやけどを伴います。
レーザーを照射するたびに、やけど跡が形成されて薄いかさぶたのような状態になり、刺青の色素の上に堆積されていきます。そのため、回数を重ねるたびにやけど跡の層が厚くなって、どんどんレーザーの光や熱が色素に到達しにくくなります。
ですので、実はレーザー治療というのは、最初のほうが効きやすく、後は下り坂で効果はなくなっていきます。

まとめ

  • ヤグレーザーというのは、黒い色素に吸収されて、熱によってその色素を分解する働きがある。
  • 黒色の刺青を除去したいなら、Qスイッチヤグレーザーが最も適していて、赤色を除去したい場合は半波長Qスイッチヤグレーザー、黒の色素と緑の色素にも対応したいという場合には、ヤグ以外のQスイッチレーザーを使用すると効果を見込むことができる。
  • 紫外線対策と皮膚の乾燥を防ぐためにもアフターケアは重要。

 

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