タトゥーを入れる定番のパーツが腕です。興味をお持ちの方が多いかもしれませんね。腕のタトゥーには、他のパーツにはない1つのメリットと他のパーツと共通の5つのデメリットがあります。これらについて詳しく解説します。併せて、腕にタトゥーを入れるときの痛みの程度も紹介します。
腕に入れたタトゥーを何かしらの理由で除去しなければならないことがあります。除去する方法は大きく4つに分かれます。それぞれの特徴と費用の目安も解説します。
このページを見れば、腕にタトゥーを入れるときと腕のタトゥーを消すときに知っておきたいポイントがわかります。腕のタトゥーが気になる方は、参考にしてください。
腕にタトゥーを入れるということ
タトゥーを入れるうえで腕という場所は非常に勝手がよい部分でもあります。
タトゥーを入れる以上はやはり周囲に見てほしいという気持ちは少なからずあるものです。
腕であればTシャツを着ることによって簡単にタトゥーを露出させることができます。
一方で生活していく中でタトゥーを隠したいと思うことも必ず出てきます。
このような場合は長袖を着ることで、簡単に隠すことができます。
このように自分の意思で比較的簡単にタトゥーを露出させることも隠すこともできるので、腕にタトゥーを入れるという人が多いのです。
腕に入れる時の痛みはどれくらい?
初めてタトゥーを入れる場合、どれくらいの痛みがあるのか?という不安は必ずつきまとおうものです。
まず全体の部位に言えることとして、タトゥーを入れるときの痛みの程度には必ず個人差があります。
同じ部位にタトゥーを入れたとしても、人によって痛いと感じることもあれば、まったく痛くないと感じることもあるのです。
またタトゥーを入れる回数が増えるほど痛みに慣れていく人が多いです。
これらのことを踏まえた上で腕のタトゥーを入れるときの痛みについてですが、腕にタトゥーをいれるときは他の部位と比べると比較的痛みは少ないと感じる人が多いようです。
また腕の内側と外側だと内側のほうが痛みが強い傾向にあります。
腕は体の全体の部位の中では比較的痛みが少ない場所のようですが、それでもなるべく痛みを少なくしてほしいと考える人も多いでしょう。
そういった場合は肌に塗る麻酔クリームなどを利用するケースもありますが、正直言ってあまり麻酔クリームの効果に期待しないようにしましょう。
麻酔クリームで痛みを完全に消し去ることは難しいですし、場合によってはほとんど効果が出ないこともあります。
腕に限らずタトゥーを入れる場合は、痛みには覚悟しましょう。
腕にタトゥーを入れるデメリット
タトゥーを入れる理由は人によって違いますが、タトゥーを入れることで得られるメリットはどのようなものがあるでしょうか?
自分の決意をあらわすためにタトゥーを入れるのであれば、タトゥーを見るたびに自分の決意を忘れずにすみます。
ファッション性の高いタトゥーを入れることで、それだけでオシャレに見えるかもしれません。
このように目的によってタトゥーを入れることで得られるメリットは異なってきますが、逆にタトゥーを入れることで発生するデメリットも考えてみましょう。
血液感染を引き起こす可能性がある
タトゥーを入れる場合は皮膚に針を刺していくわけですが、この針を何人もの人に使いまわしてしまうことで、肝炎やエイズ、梅毒といった血液によって感染する病期を発症してしまう危険性が出てきます。
昔と比べれば針を使いまわすケースも少なくなり血液感染を引き起こすことは少なくなっていますが、今もなお針を使いまわしてタトゥーを入れているお店があるのも事実です。
生命保険の加入を断られる
若い頃はあまり考えることはないかもしれませんが、20代半ば30代、40代と年齢を重ねるごとに生命保険への加入も徐々に考え始めるでしょう。
しかし、タトゥーを入れていることによって生命保険への加入を断られてしまう可能性もあるようです。(タトゥーを入れていることで必ず生命保険への加入が断られるわけではありません。)
なぜなら上でも紹介したようにタトゥーを入れていることで、重篤な病気を引き起こしてしまう危険性があるからです。
保険会社としては初めから大きな病気にかかってしまう危険性がある人の加入は、できるかぎり遠慮したいのかもしれません。
プール、ジム、温泉施設への入場が制限される
タトゥーを入れていることでプールやジム、温泉施設といった肌を露出する公共施設で入場を禁止されてしまうことがあります。
日本では昔から「タトゥー=反社会勢力に属している」というイメージが根強くあります。
そのため肌を露出する公共の場でタトゥーを入れている人がいると、周囲のお客に対して安心して利用できる場を提供できなくなってしまうため、入場を禁止されてしまいます。
もちろんファッションでタトゥーを入れている人にとっては理不尽な理由かもしれませんが、周囲の人からすればその人がどうしてタトゥーを入れているかどうかは分からず、恐怖心を抱いてしまうのです。
上の世代から偏見をもたれる
今でこそ若い人にとってはタトゥーは少しずつ市民権を得てきていますが、親の年代やさらに上の年代の人はタトゥーに良いイメージを持ちません。
タトゥーを入れているだけで、不良、怖い、昔なにか悪いことでもしていたのか?と偏見をもたれてしまいます。
特に深いかかわりのない人に偏見をもたれるくらいならいいかもしれませんが、結婚相手の親にこういった偏見を持たれればタトゥーが理由で結婚に反対されてしまう可能性も高いでしょう。
就職の幅が狭くなる
タトゥーに対してマイナスなイメージを持つのは上の世代だけではなく会社もそうです。
会社からすれば雇う人間はなるべくトラブルなどとは無縁な存在であってほしいものです。
そのため面接などでタトゥーを入れていることがバレてしまえば、それだけで不採用にする会社も珍しくありませんし、タトゥーが健康診断などでバレてしまうことで昇進への道が閉ざされてしまうことも十分あり得ることです。
このようにタトゥーを入れることで起こりうるデメリットは、メリットより圧倒的に多いのです。
実際にタトゥーを入れた3人に1人がタトゥーを入れたことを後悔しているという話もあるくらいです。
腕のタトゥー除去の施術方法と費用
どんなにデメリットがあることを頭では理解していても、若気のいたりで腕にタトゥーを入れてのちのち後悔する人は多いです。
その場合は腕のタトゥーを除去するという選択肢がありますが、タトゥー除去をしてもらうクリニックを選ぶときは、なるべく施術経験が豊富で確かな技術をもった医師のいるクリニックを選ぶようにしましょう。
というのもタトゥーの除去は、担当する医師によって仕上がりに大きく差が出てしまうのです。
タトゥーの除去はその性質上、どうしても大なり小なり傷跡が残ってしまうものです。
しかし担当する医師が確かな技術を持っていれば傷跡を最小限にすることができますし、逆に医師によっては必要以上に傷跡が残ってしまうこともあるのです。
そのため費用なども気になる部分ですが、他にもどれだけタトゥー除去の実績、経験があるかという部分にも注目してクリニックを選ぶようにしましょう。
腕のタトゥーを消す施術とは?
腕のタトゥーを除去する場合は、大きく分けると4つの方法が用いられています。
レーザー除去法
医療用レーザーをタトゥーに照射して、少しずつタトゥーを薄くしていく方法です。照射したレーザーがタトゥーの色素に吸収されて熱を発することで色素を破壊します。粉々になった色素をマクロファージと呼ばれる細胞が分解し、体外へ排出することで薄くなります。
一般的に用いられているレーザーは、黒色や紺色などの色素に反応するため、これらの色のタトゥーの除去に向いています。最近では、その他の色素に反応するレーザーも登場しています。レーザーで除去できるタトゥーの範囲は広がっているといえそうです。
タトゥーの彫りが深い場合はその分レーザーの出力を強くする必要がありますが、レーザーの出力が強ければ強いほど肌をバチッと弾くような痛みも強くなります。
痛みの感じ方は人により異なります。また、タトゥーを入れている部位やタトゥーの内容によっても異なります。基本的には、強い痛みを生じると考えるほうが良いでしょう。強い痛みが生じる理由は、レーザーがタトゥーの色素に反応して熱を発するからです。腕の中で小さな爆発が生じるので、レーザーを照射するたびに電気が走るような、輪ゴムで弾くような痛みが生じます。施術中の痛みは他の除去法より強いとされています。
治療後の肌の状態にも注意が必要です。次に紹介する切除法や植皮法などと異なり肌に傷は残しませんが、やけど跡を生じる恐れはあります。ケースによっては、肌がボコボコになることもあります。また、色素沈着により肌が茶色っぽくなることや色素脱失により肌が白くなることもあります。肌がタトゥーを入れる前の状態に戻ると考えている方は注意しましょう。
切除法
タトゥーのデザインにあわせて皮膚を切り取り、傷口を縫合する方法です。紡錘形に皮膚を切り取り縫い合わせる方法とタトゥーのデザインにあわせて皮膚を切り取り縫い合わせる方法があります。
レーザー除去は黒や紺系の色以外の除去が難しいのですが、切除法はタトゥーの色に関係なく除去をすることが可能です。腕に入れた小さなタトゥーであれば、1回の施術で完全に除去できる点も魅力です。今あるタトゥーをすぐに消したい方にお勧めの除去法といえるでしょう。
ただし、レーザー除去と違い、肌にメスを入れるためタトゥーがあった場所に縫合跡が残ってしまいます。また、紡錘形に切除する場合、皮膚のくぼみや膨らみのリスクも付きまといます。ラグビーボール状に皮膚を切り取り縫い合わせるからです。皮膚を引っ張る部分はくぼみ、皮膚が余っている部分は膨らみます。よって、タトゥーの除去には、紡錘形に皮膚を切除する方法よりタトゥーのデザインにあわせて皮膚を切除する方法が適しているとされています。
切除法でタトゥーを取り除く場合は麻酔をするため施術中に痛みを感じることはありません。術後は痛みを生じますが、痛み止めで緩和できます。
痛み以外のリスクにも注意しましょう。皮膚を切開するので、患部に強い負荷をかける、患部をぶつけるなどすると傷口が開く恐れがあります。患部が開いた場合、再手術となります。感染症や血種などにも注意が必要です。また、傷跡がみみず腫れのようになるリスクや術後に引きつれやかゆみ、痛みなどを生じるリスクもあります。
植皮法
タトゥーが入っている皮膚を取り除き、タトゥーを入れていない部分から採取した皮膚を移植する方法です。詳細は割愛しますが、シート植皮・パッチ植皮・メッシュ植皮などが行われています。
植皮法のメリットは、一度の手術で腕に入れた大きなタトゥーを除去しやすい点です。この点が、大きなタトゥーを除去するには分割切除を要する切除法より優れています。
ただし、健康な皮膚も切除するため、タトゥーを入れた部位以外に傷痕が残ってしまいます。また、移植した皮膚が必ず生着するわけでもありません。生着しない場合はやり直しとなります。そのたびに、傷跡は増えてしまいます。最も生着率が高いとされているのがメッシュ法です。非常に魅力的な植皮法ですが、メッシャーと呼ばれる機械に皮膚を通すため移植する皮膚にうろこ状の痕が残ります。時間の経過とともに薄くなるといわれていますが、完全消えることはないとされています。
施術中の痛みはありません。麻酔をかけて行うからです。術後は痛みを感じますが、痛み止めで和らげることができます。術後は、移植した皮膚が壊死する恐れ、感染症を発症する恐れ、血種ができる恐れなどがあります。
削皮法
タトゥーが入っている皮膚を削り、皮膚を再生させることでタトゥーを消す方法です。
最大のメリットは、腕に入れた大きなタトゥーでも1回の施術で除去できること(身体に負荷がかかり過ぎる場合は複数回に分ける場合があります)。
ただし、皮膚を削るのでやけど跡のような傷跡が残る恐れがあります。傷跡の程度は、体質や医師の技量から大きな影響を受けます。削皮法を検討する方は、信頼できる医師を探しましょう。また、インクの量が多い場合やインクが皮膚の深い位置に入っている場合、消しきれないことがあります。このようなケースは、レーザー除去法を組み合わせて行うことが多いようです。
施術中の痛みは麻酔をするのでありません。術後はヒリヒリ感やツッパリ感といった痛みを感じます。これらの痛みは、痛み止めである程度は緩和できます。
術後しばらくは、定期的にガーゼを交換するなどのケアが必要です。また、入浴や運動を制限されるなどのダウンタイムも発生します。感染症などのリスクにさらされるので、医師の指示に従い安静に過ごすことが重要です。
除去費用
タトゥーを除去する場合は保険も適用外になるため、タトゥーを入れるときよりもかかる費用が高くなる場合がほとんどです。
レーザー除去法の場合
レーザー除去法の場合は、タトゥーが完全に消えるまで複数回レーザーを照射する必要がでてきます。
そのため一回あたりのレーザーの照射は5cm×5cm程度のタトゥーなら4万~8万程度で済むのですが、完全にタトゥーを消せるまで20万~80万程かかってしまうことがあります。
切除法の場合
切除法の場合はレーザーと違って一度の手術で施術が終了することが多く、手のひら程度の大きさのタトゥーだと20万~50万程度で除去することができます。
タトゥーのサイズが大きいと分割して切除などをすることもあるのですが、その場合でも施術前にトータルでかかる費用が分かるので安心です。
植皮法の場合
植皮法の場合、10cm×10cm程度のタトゥーで40万円~80万円で除去できることが多いようです。切除法と同じく費用が分かりやすいので、利用しやすい除去方法といえるかもしれません。
削皮法の場合
削皮法の場合、10cm×10cm程度のタトゥーで30万円~70万円が相場といわれています。医師の技量により仕上がりに差が出やすいとされているので、費用だけでなく医師の実績などにも注目する必要があります。
腕のタトゥーはよく考えて入れましょう
腕のタトゥーを除去する場合は、痛みはある、傷跡が残る可能性が高い、費用もかなり高額になる、といったように本人の負担がかなり大きくなってしまうのです。
体の中でも腕は多くの人がタトゥーを入れようと考える場所でもあります。
しかし、一度タトゥーを入れてしまえばその後の生活で不便な思いをするのは明らかです。
仮にタトゥーを入れて、そのことを後悔して除去をしようとしても傷跡や高額な費用など大きな負担を背負うことになります。
腕に限ったことではありませんが、自分の体にタトゥーを入れる場合は一度自分の今後の人生についてもしっかりと考えるようにしましょう。
まとめ
- 自分の意思で比較的簡単にタトゥーを露出させることも隠すこともできるので、腕にタトゥーを入れるという人が多い。
- 腕にタトゥーをいれるときは他の部位と比べると比較的痛みは少ないと感じる人が多い。
- 除去する際は、どれだけタトゥー除去の実績、経験があるかという部分にも注目してクリニックを選ぶようにする。